タブラ奏者きゅうりの修行日記

毎年訪れるインド、日本他諸外国での活動。師匠チョーさんとの涙あり笑いありの修行日記です。

伝統について

インド音楽を勉強し始めたばかりの僕でも「インド伝統の真髄は~」みたいな事を宣伝文句に活動する事は可能かもしれない。でも、それは詐欺みたいな行為だし、絶対にやりたくない。

「伝統」は単なる言葉にすぎない。でも、その言葉に意味を持たせるものは現実世界での「歴史」だ思う。「伝統」は、一つの「国家」のようなもので、多くの年月と多くの人々の血と汗と努力によって成り立っていると思う。

「伝統」という「言葉」を、自分を表現するものとして使うのなら、その歴史とともになければいけない。また、それを築いてきた多くの年月と人々に、それを認めてもらわなければならないと思う。

僕の目的は「インド伝統音楽」ではない。でも、タブラに関しては、インドに行って、インドの伝統と繋がって、はじめて表現できる可能性が生まれる。それ無しには、表現したいものを形にする事は不可能。

だから、僕がやらなければいけない事は「インド伝統音楽」という偉大な形式美を「外側から眺める」事ではなく「内側で感じる」事だと思っている。

僕が学びたいものは「インド伝統音楽」という言葉ではなく、その中身。


師匠とともにコンサートをする事の意義はそこにある!!


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