インド修行2期 2話
実際、俺ぐらいの力量でハビタットセンターのステージに立つなんて、、、
少年野球団の普通の少年が、いきなりメジャーリーグの舞台に立つようなもんだろう。
今回のライブには、当然チョーさんの知り合いや、スポンサーなんかが来る。そこにチョーさんの生徒だと言って出
るんだから、来る人は俺の演奏を見てどう思うのか?
幼稚園に入りたてぐらいの子供が、恐ろしいほどの超絶演奏をするインド。
そこで演奏する意味?
いや、そんな事を考えるのはまだまだ早い。
甘ったれるな!!
今の俺の演奏が、そんな少年たちにすら遠く及ばないのは、チョーさんも当然分かっている。
俺の出演を認めてくれたチョーさんの気持ちに、どうやったら答えられる?
技術で追いつかないのは百も承知!!
せめて気持ちだけでもぶつける!!このタブラへの熱意だけでも伝わるように!!今、自分にできる最大限の演奏をする!!
今日は、そんな事を考えながら1日練習していた。
ふと、外を見ると、もう日が落ち始めていた。
少し休憩をしようと、夕暮れのホテルの庭を散歩していたら、まるで太陽が背中を押してくれるように輝いていた。
よし!!あと、1週間もないけれど、できる限りの努力をしよう!!