インド修行2期 14話
信じられないことだらけだった昨日、、今回のインド滞在のメインの1つ、、
「Uスジャート・カーン・サーブとチョーさんのライブのお付き」を務める。
会場にて、、
Uスジャート・カーン・サーブの弟子のダイキチさん、台湾のYo君と挨拶の仕方など話しながら待っていると、
最近買ったピカピカの新車で颯爽とチョーさん登場!!
挨拶も早々に、タブラを下ろし、せっせと楽屋へ運ぶ、、、そして、息つく間もなく、急いでライブ前のリハーサルの準備に突入、、
なんとかタブラをセッティングし終わった頃、、
ダイキチさん、Yo君ほか、沢山のお付きの人を引き連れて、、
ついに、Uスジャート・カーン・サーブが登場!!?
去年、あまりの恐ろしさにドアの後ろに隠れた記憶がフラッシュバックする、、、
一瞬、息ができないくらいの緊張に固まってしまったけど、、
それを見たチョーさんが改めて俺を紹介してくれて、ちゃんと挨拶をする事ができた。
さあ、今度はライブ前のリハーサルスタート!!
と思いきや、突如、、
Uスジャート・カーン・サーブのテレビのインタビューが始まってしまい、タブラ奏者は、先にステージに行ってサウンドチェックをする事に、、
セッティングしたタブラを急いで片付け、それを持ってステージに急ぐ、、、
バックステージには主催者や司会者、一目見てそれと分かる偉そうな方々が沢山いる。
本番前のピリピリと張り詰めた空気、、、
その方々に挨拶をしてまわるチョーさん、、
こちらは、急いでタブラのセッティングを済ませ、チョーさんに伝える。
すると、、、
「よし!サウンドチェックして来い」
「えっ?意味が、、、」
「お前がタブラを叩いてサウンドチェックをするんだ」
「えっ!?」
客席には、すでに溢れんばかりの人!!?
超、超、超、超、超満員!!!
何も考える事ができないままステージへ、、、
何だコイツ?と言う声が聴こえる、、、沢山のインド人の視線を感じる、、、そんな気がする、、、
ステージに座ると、チョーさんからすかさず指示が入る
「きゅうり、ダーディンディンダー」
「今度はティラキタ」、、、
思考停止のまま叩き続ける、、
心臓がバクバクというより、、
完全に止まってました。
なんとか、やり終え、バックステージに戻ると、
チョーさんが、ほっぺたを擦り付けてきて、ほっぺたスリスリの嵐、、
共演者のタブラ奏者には「ナイスサウンド!」と言ってもらえました。
「ほっ、、と一息、本当に良かった、、、」
・・・・・・・・・・・
そして、いよいよ、、
Uスジャート・カーン・サーブとチョーさんのライブ本番!!
俺は、チョーさんのすぐ後ろの背中越しに座る、、、
演奏開始!!!
シタールの独奏が始まった瞬間、、別の世界に連れていかれる、、
近くからは、演奏を聞いてすすり泣く声も聴こえる、、、
美しい演奏から、今度はリズミカルな演奏へ、、、
そして、タブラが加わり、森羅万象の世界が進んでいく、、、
クライマックスも近づいてきた頃、、、
チョーさんのタブラソロ!!!
背中越しにチョーさんの気迫をビリビリと感じる!!!チョーさんが今まで積み上げてきた物の重さを感じる!!!
チョーさんが、ありったけの思いを込めて叩いているのが伝わってくる!!!
涙が溢れてくる!!!拍手喝采の会場!!!そして、Uスジャート・カーン・サーブから賞賛のコメント!!!
感極まる!!感極まる!!感極まる!!!
100万の言葉を並べても、伝えきれない、、ありえない体験!!!!
そして、、ものすごいスタンディングオベーションのなか、演奏は終了、、、
感極まる!!感極まる!!感極まる!!!
しかし、、次の出演者のため、余韻に浸る間もなく、、
急いでチョーさんのタブラを片付ける、、、
そして、外にでる。
生きてるのか死んでるのか分からない、、
息吸ってるのか吸ってないのか分からない、、
目が開いてるのか閉じてるのか分からない。
音楽が、こんなエモーショナルで、高い世界にまでいけるのか、、、
どんな言葉を使って、どれだけ、何を書いたとしても、、
今日、体験した事を、伝える事はできません。