インド修行2期 20話
またまた信じられない事が、、
Ut・シュジャート・カーンから一喝されました。たった一瞬の出来事でしたが、3秒ぐらい死にました。
昨日も、Ut・シュジャート・カーンとチョーさんのライブのお付き、、、
先日のフェスと同様、チョーさんと楽屋入り、タブラをセッティングし、舞台袖からチョーさんの演奏を、ドキドキしながら勉強しました。
大歓声のアメイジングなステージが終わり、急いでタブラを片付け、無事にパッキング。
ほっと一息ついて、最後に会場を後にしようとした、その時、、
突然、、!!
「みんなで一緒に写真を撮ろう!!」
Ut・シュジャート・カーンの太い声が響き渡る!!
声に引き寄せられるように向かうと、、
ダイキチさん、元シタール・ヤンキーのYo君、レオ先輩、他、多くの共演者、関係者が集まっていて、
その姿を、その他数人の関係者が、こぞって写真に撮っている。
、、ぼぉっと眺める俺、、
あれ!?気がつくと、なぜか、俺の手にiPhoneが、、、
そして「撮って!!」の声、、、
俺は、まわりのみんなが撮り終わるのを待ち「ハイ!チーズ!」的な事を言って、目線をこちらに向けてもらおうと、待機していた、、、
しかし!!その時、Ut・シュジャート・カーンから「OK!帰ろう!!」と、うれしそうな声!!!!
「え、、え、、あ、、え、、う、、、」
戸惑う、俺、、、
見かねたYo君(元シタール・ヤンキー)から助け舟!!
「も、、もう一枚、、」
とUt・シュジャート・カーンに言って、iPhoneを構えてオロオロしてる俺を指差す!!
、、、と、その時!!!
「なんだ!たらたらしてんじゃねぇ!!!」
Ut・シュジャート・カーンの太く、響き渡る声!!!巨漢、巨匠、恐ろしすぎるオーラが俺の全身を撃ち抜く!!!
「うわぁぁぁぁぁ!!!!ガクッ、、、、」
アパートに帰って、ドン底に落ち込んでいると、、
Yo君(元シタール・ヤンキー)が「大丈夫だよ。あんなの怒られたうちに入らないよ。僕なんか能無し!とか、毎回すごい怒られるよ。」
き「、、、、、」
Yo「きゅうり君は、チョーさんの弟子だから、うちの師匠が直接怒ったりしないよ。」(ニコッ)
き「、、で、、で、、でも、、、あの時、3秒くらい俺、、死んでた。」
Yo「師匠は、やっぱりすごいミュージシャンだから、すごくエモーショナルで、瞬間的にブァッて変わるんだ。」(ニコニコッ)
き「、、よ、、よ、、よく、、そんな人のレッスンにいけるなぁ、、Yo君やっぱりすごい、、、」
Yo「どんなに怒られても怒鳴られても、、ずっと片思いでも、どんだけ師匠を好きでいられるか、、みたいな感じかなぁ」(ニッコニコ!!)
き「来週のコルカタのフェスでも、Ut・シュジャート・カーンとチョーさんのライブでお付きだよね。俺もう、足がガタガタ震えてきた、、」
Yo「大丈夫!!大丈夫!!!」(ニコニコニコニコニコニコ!!)
一夜明け、、、翌朝、、、
Yo君(元シタール・ヤンキー)が、真っ青になってオロオロしている、、
き「ど、どうしたの!??」
Yo「昨日、師匠のシタールを片付ける時に、絶対にシタールと一緒にケースに入れておかないといけないハンカチをポケットに入れたまま持って帰ってきてしまった、、、」
Ut・シュジャート・カーンは、数台のシタールを持っていて、調整などのためローテーションして使っているらしいが、ハンカチはお気に入りのたった一枚だけ、、、
それを、その日に演奏するシタールケースに入れ替え、演奏前に弦をふき、演奏後にまた弦をふく、、それが、長年の習慣だそうだ、、当然、練習する時も同じ、、
正直、これはかなりヤバイ、、、
Yo「ど、、ど、、どうしよう、、、師匠のハンカチ、、また、お、、お、怒られるぅぅぅうう涙」
もう俺は、何も言う事ができなかった、、、、。