タブラ奏者きゅうりの修行日記

毎年訪れるインド、日本他諸外国での活動。師匠チョーさんとの涙あり笑いありの修行日記です。

インド修行2期 27話

昨夜のライブ前の事、、、

 

き「チョーさん!今日のライブですが、俺に気を使わないで下さい!俺のレベルにテンポを合わせるとか、フレーズを選ぶとか、そういう事は不要です!そのままのチョーさんで演って下さい!」

今年のインド修行の最終日でのラストライブ!修行の成果を見せようと、俺は、ヤル気に満ち溢れていた!

 

チョ「分かった!そこまで言うなら、そうしよう!しっかりついて来いよ!」

 

き「はい!」

 

ライブ序盤、、、いつものチョーさんのスピード、そして、ソロ!!

 

コレは習ったフレーズだぞ!よし、イケる!!

 

チョーさんとのユニゾンがキマる!!

 

お客さんからは、大きな拍手!!

 

よし!次のソロだ!

 

コレもイケる!!イケるぞ!!

 

お客さんから、またも拍手!!

 

「カモーンっ!!」チョーさんは、こちらを見て、最高の笑顔!!

 

テンポが上がる!!

 

さらに上がる!!

 

まだ上がる!!

 

もっと上がる!!

 

うぉぉおおおお!!!

 

チョ「テレケテダーテレケテタクターテレケテ、、、!!」

 

凄いスピードでのチョーさんソロ!!

 

チョ「きゅうり!!カモーンっ!!」

 

そして!!

 

突如生まれた、無音の空間!!

 

、、、、えっっ!!?

 

「こっ!!コレは!!ユニゾンではなくて、高速ソロの掛け合い!!?」

 

うぉぉおおおお!!!、、、

 

Ωζ°)チーン

 

撃沈、、、、

 

まだまだ、遠く及びませんでした、、、。

 

「良くあそこまでついて来たな!!」

 

チョーさんも、共演者の皆も褒めてくれたけれど、俺は悔しかった!!

 

インドで活躍するミュージシャンのレベルの高さを改めて痛感した。

 

でも、凄く楽しかった!!なんか、凄いスッキリしてる!!ライブ終わりに、こんな気持ちは初めてだ!!

こんな経験をさせてもらえるのは、本当に幸運で、有り難くて、いくら感謝しても、到底及ばない。

ライブの後も、感謝と幸せに満ち溢れた気持ちはずっと続いた。

 

そして、豪華な夕食を食べ、、、チョーさんから勧められたお酒をたらふく呑み、、、最高な気持ちで、、キレイなベッドで、眠りについた、、、

 

「コンコンコンっ!コンコンコンっ!」

 

扉をノックする音で目が覚める、、、

 

誰もいない、、、時計を見ると「深夜2時」、、、一番目覚めてはいけない時間に目覚めてしまった、、

 

「こ、、怖い、、、やばい、、」

 

日本にいる時ですら、暗い部屋で独りでは寝られない俺、、、

 

お酒の力を借りて勢いをつけ、さらに灯り全開にしないと、インドで独りで寝るなんて到底無理!!そんな俺、、、

 

「なんか、イヤな感じがする、、凄く嫌な感じだ、、そう言えば、ここは元々昔のお城、、奴隷もいれば、処刑にあった人も当然いるはずだ、、あっ、、そう言えば、この部屋にチョーさんが来たとき、本当にこの部屋で良いのか?独りで大丈夫か?と、何度も確認してきた、、、あの時は、外も明るかったし、平気だと思ったけど、そ、そういう事だったのか、、」

 

こうなったら、朝になるまで、ずっと起きてよう!!

 

iPhoneで音楽を全開に流し、本を手に取る、、、

 

2時間後、、、

「ね、眠い、、、パタッ」

コレが間違いだった。

 

書くのも恐ろしい夢を見た。

うなされて、目が覚めたら、朝の5時、、、ベッドのシーツは汗でぐっしょり濡れていた、、、

 

朝食の時、この出来事をチョーさんに話した。

 

チョ「だから、何度も確認したじゃないか!!ここは、昔の宮殿なんだぞ!!」

 

この日は、細木数子の占いでは「吉日」!!最高の運気!!

「もう信じない!!細木数子なんて信じない!!信じないぞ!!」

独りになったら読め、と渡された細木数子の暴露本「魔女の履歴書」。それを、手に取りながら、俺は誓った、、、。

 

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